駐車場に車を停めて、一本の橋を渡るともうそこはメルヘンの世界。どこからどの方向にカメラを向けても絵になる町。まだ人もまばらなこの街中を息子と二人で散策した。

世界遺産 秋の白川郷を満喫 20131013


前の日にアルペンルートを堪能し、砺波市内のお風呂屋で汗を流した後、一応妻と二人でスマホで宿を探し回ったが、どこも連休中で満室だ。しかたがない・・・車中泊だ。問題はどこで車中泊するかだ。最近はもっぱら道の駅を探してそこで一晩をあかすことが多い。我々若者? だけに限らずリタイア後の旅を車中泊で楽しんでいる熟年カップルもよく目にするようになって来た。もうひとつキャンピングカーもよく目にするようになった。私の理想像である。
 今回は目的地を1995年に世界遺産に登録された白川郷とした。合掌造りの家屋が点在し、日本の原風景を今に残す趣のある集落だ。
幸いにも高速の白川郷IC近くに道の駅があったのでそこで一晩をあかすことにした。やっぱりすこしさむい・・・。

ひるがの高原にある「分水嶺」。ここから日本海側と太平洋側に流れが変わるらしい・・・本当かあやしいが・・・。

さぁすでに駐車場は満車の状態。渋滞に巻き込まれないためにも、少し早めに世界遺産の町を出発した。
 岐阜県に入ると、ひるがの高原でしばし休憩したり、福井では九頭竜湖温泉でほっこりしたり、大野市で湧き水を飲んでみたり、なんやかんや立ち寄りしながら夕方には滋賀の実家に帰ってきた。

日が昇り暖かくなってくると冬眠からさめた妻もやっと起き出して来た。再度親子三人で街中を散策だ。これだけゆっくりと白川郷の集落を歩き回るのは初めてだ。まだ朝9時だよ。

少しずつ日が昇ってきて、観光客もチラホラと増えてきた。日が差すのと同時に面白い風景が目に入ってきた。

あちこちのかやぶき屋根から煙のような白いものが立ち上っている。どうやらお日様で暖められた水分が湯気となって立ち上っているそうだが、冷えた晩のあくる日の朝に見られる光景だそうだ。この光景を展望台からみたらきれいだろうなぁ。

朝もやのかかる中、モノクロームの世界が目の前に広がる。アマチュアカメラマンも暗いうちからベストポジションわ陣取っている。シーンと静まり、風の音だけがまた完全に覚めていない私の耳に入ってくる。しばらく展望台から集落を見下ろしていると、冷えた体がガタガタと震えてくる。いやぁいいもんだ。まだ町は起きていないが、もっと近くに行ってみて見たいと思った。

目が覚めると外はすでに明るくなっている。時計を見ると早朝5時過ぎ。同様に道の駅で夜を明かした車たちもそろそろ行動を開始している。我々もいつもより早めにエンジンをかけた。連休の中日だけあって大渋滞が予想されるからだ。それよれも何よりも、白川郷の集落を上から見下ろすことができる展望台から、うっすらと白み始める町全体を見てみたかった。