徳島 祖谷の秘境 探訪記 20100814

徳島二日目は先にも紹介したいわゆる酷道438号線で四国のど真ん中「剣山」へ向かった。事前の調査では国道とは名ばかりの山道で、離合するのも困難な場所が多く、すれ違う車もまばらだと言う。そんな山奥を祖谷(いや)地方と呼び、日本三大秘境のひとつにあげられているほどだ。時々現れる集落や山の中腹に突然現れる民家を目にすると、どうやって生活しているのだろう? といらない心配までしてしまう。
 そんな祖谷地方を今回はゆっくり時間をかけて縦断した。途中目にしたかかしの里については先にも紹介したとおりである。
西日本第二の高峰である「剣山」は1955mの高さで、駐車上のあるリフト乗り場からいっきに1700m付近まで上ることができる。ここまで来たらやはり頂上を目指すしかない。気温はいくらか涼しいものの、額からは粒のような汗が滴り落ちる。無料で借りた杖をつきながら約50分の登山はしんどかった。それでも頂上付近にはロッジや神社まであり、おまけに頂上までは植物保護のために木道が設置され、歩くのも心地よい。

こんな山奥だというのに駐車場はほぼ満車で、リフトで山頂を目指す観光客は後を絶たない。

剣山のシンボル的存在の枯れ木。
見渡す限り 山・山・山

風雅も杖をつきながら山頂を目指した。子供って元気だなぁ。

山頂にある
剣神社。ありがたくも登山の安全祈願をしていただきました。

山頂ロッジ 楽天でも予約できるようで、間違って予約したらここまで来なければならないのは大変だ。

山頂へ続く木道。次第に雲もかかってきて幻想的な雰囲気になってきた。下山中に、雨に降られてしまった。

剣山山頂の標識。比較的軽装で登れるようで、事実私も風雅もサンダルで登りました。

帰りのリフトは風雅も始めての一人でトライ。はじめは怖がっていたが、一人で乗れたことに大満足の様子。
下山中、雨に打たれながらも無事に名峰 剣山を制覇?! したことに大満足。思ったよりも時間をくってしまった。
 剣山を中心に国道のNoが変わり、ここから西へ伸びる酷道は439号線で。比較的見学スポットも多い。なぜこんな山奥に? と疑問を抱きながら、秘境 祖谷の山奥を堪能した。

祖谷観光のメインスポットといえばかずら橋だが、皆の知っているそれとは異なり、さらに山奥の奥祖谷地方には「
二重かずら橋」があり、お盆のこの時期も観光客はそれほど多くなく、ゆっくりと橋を楽しむことができた。

男橋と女橋があり、行きは少し大きめの
男橋を渡って渓流を渡った。

少し小さめの
女橋。この少し先には野猿と呼ばれる人力ロープウェーもあるが、こちらはパスした。
登山でかいた汗を流すために、奥祖谷に突如現れる「温泉郷」の案内板。元々ここでひとっぷろ浴びる予定だったので、迷うことなく立ち寄った。ここ「いやしの温泉郷」にはもうひとつ有名なスポットがあり、それが「奥祖谷観光モノレール」である。温泉施設のすぐ横にモノレールの駅があり、一周約70分ゆっくりと山林の中を進む。傾斜と距離は世界一ということで、これを目的にここまで来る人も多いという。我々も空いていれば・・・と思ったが、待ち時間1時間に敢え無くギブアップ。残念。
奥祖谷で今回どうしても訪れたかったスポットが「落合集落」だ。

2005年に国の重要伝統的建造群保存地区に指定され、江戸の中期から明治期にかけて造られた斜面に建つ民家や石垣は独特な工夫があり歴史的価値が高いもので指定を受けた中では最も急な斜面にある山村集落。

集落向かい側には、集落を見渡すための展望台がある。ほかにもたくさんの集落はあったが、ここはその景観からも一見の価値ありだ。

展望台からの集落の眺め。山頂近くまで民家が立ち並んでいるから驚きだ。どうやって・・・どうして・・・?とはてなだらけだ。

眺めていたら、どうしても集落の中まで行ってみたくなり、・・・行ってしまった。ここで中腹あたり。車がUターンできずに苦労しました。

中腹に見える藁葺き屋根の民家。

他にもこんな場所になんでーっと思う集落がいっぱいありました。

祖谷地方の入り口として有名な池田市からバスも出ており、秘境のシンボルとしても有名な
小便小僧の像。断崖絶壁の上から下を覗き込めば足もすくむ。約20年前、学生時代に訪れたときには、この像と並んで写真を撮ったことを思い出す。若気の至りというか無謀というか・・・。
ここで時刻もすでに5時過ぎ。夕食までに今治へ着くことを約束しているので、後は一路西へ向かった。阿波池田から高速に乗り、約1時間で無事今治市朝倉村の実家に到着。

いやーっ祖谷地方ってほんとすごい。三大秘境の残り二つも是非行ってみたいと思った。
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番外編 阿波の土柱

載せる場所がないのでここに載せます。
ここも約20年ぶりの訪問だ。
地面が雨風に削られて残った形が柱のようになっている奇妙なスポット。
世界的には珍しい地形らしいが、ほとんど訪れる人もいないのか、おみやげものやはまるで廃屋のよう。